携帯電話を使った調査で、4人に1人が勤め先をブラック企業だと感じる事が分かりました。ちなみに、連合による調査です。20歳代だと更に比率が高く、3人に1人がブラック企業だと感じているようです。1
連合による調査ですから、ちょっと高く出ているのかも知れないという感じもしますけどね。何にしても、数字としては小さくはありません。
何かちょっと変だぞ
ただ、記事の詳細を読んでみると、ちょっと違和感を覚えました。
比較的低いハードルで、ブラック企業と認めてしまっているように感じたのです。ブラック企業と評価した項目を見ていると、ちょっと問題アリという程度でも、ブラック企業に入れられかねません。
ブラック企業に認定された上位の理由は、「長時間労働が当たり前」「仕事に見合わない低賃金」「有給休暇が取得できない」の3つでした。でも、この程度のことって、どんな企業でもあり得ますよね。そして、程度問題だと思うのです。
「長時間労働が当たり前」では、基準として弱い
例えば、「長時間労働が当たり前」と言うケースは、正社員として働いていれば、誰でも感じる可能性はあるはずです。比較的忙しい部署にいれば、日常的に2時間とか3時間の残業があっても、不思議では無いでしょう。
さすがにこれをブラックと言うのは、ちょっと無理がありますよね。でも、今回の調査だと、これを理由にブラック企業と言われかねないのです。自己申告ですから。
もちろん、労働基準法に触れるような無茶苦茶な残業をさせている企業だってあるでしょう。そういうところをブラック企業と呼ぶのは全く問題ありません。
でも、ちょっと残業が多いくらいでブラック企業扱いしていしまうのは、いかがなものかと思うのです。
「仕事に見合わない低賃金」は主観が入る余地が大きそうです
「仕事に見合わない低賃金」と言う項目も、ちょっとおかしな話では無いかと思います。
この意見を言う人って、自分の能力が正当に評価されていないという人も含まれていますよね。「こんな難しい仕事についているのに、何故評価されないんだ?」というふうに感じて、この項目を選んでいる人も多いように思うのです。
でも、人間と言うのは、自分の能力を高めに見積もる生き物らしいのです。逆に、人がやっている仕事の難易度は、低めに見積もる傾向があるようです。ですから客観的に見たら、実は仕事に見合った賃金だったというケースも多いように思うのです。
そもそも、本当に能力に見合ったような賃金が支払われていないのなら、さっさと転職をすれば良いはずですよね。
「有給休暇が取得できない」も程度問題でしょう
3つ目の有給休暇が取得できないというのも、かなり主観が入り込みそうです。
例えば、有給を取りたいと言い出しにくい職場と言うのはありますよね。申請すると上司が嫌な顔をして渋々認めるようなところです。こういう場合も、気が弱い人なら、「有給休暇が取得できない」と感じるのでは無いでしょうか。
でも、さすがに、これをブラックを呼ぶのは、どうかと思いますよね。
わざとブラック企業の比率が高く出るようにした?
今回の調査は、もしかしたら、ブラック企業の比率が高めに出るように仕組まれたのかもしれませんね。細かい調査の方法を確認していないので何ともいえませんけど。
少なくとも、ブラックと感じる理由を見ていると、ハードルが低すぎると思えてなりません。ちょっと会社に不満を持っていたら、ブラックと認定されてしまいそうです。
率直に言って、何らかの意図を持って行われた調査であるような感じは強く受けました。
- 20代3人に1人 勤務先ブラック企業と感じる(エコノミックニュース)2014年12月14日 [↩]
タグ: ブラック企業
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