60歳以降に働く人向けの手当て

会社によっては、60歳以降に大きく賃金が下がることってありますよね。例えば、正社員として働いていた人が60歳で退職し、そのまま嘱託職員のような形で職場に残るようなケースです。

このように、60歳以降も働く人で給与が大きく減る人の場合は、雇用保険から給付金がもらえます。この給付金について簡単にチェックしてみましょう。

FP技能検定3級に次のような問題が出ていました

突然ですが、FP技能検定の3級学科試験に、次のような正誤問題が出題されていました。

雇用保険の高年齢雇用継続基本給付金は,原則として60歳到達時点に比べて,賃金が80%未満に低下した状態で就労している60歳以上65歳未満の雇用保険の一般被保険者に対して,一定期間支給される給付である。

この記述が正しいかどうか分かるでしょうか。ちなみに、2010年5月のFP3級学科試験からそのまま引用しています。

余談ですが、この問題の正誤が分からなくても、FP3級の受験には問題ないと思われます。FP3級レベルの人に問う知識としては、ちょっと細かすぎる印象ですから。

高年齢雇用継続基本給付金とは

さて、上に書いたような仕組みは実際にあるのでしょうか。

まず前提として、60歳以降に60歳時点と比べて賃金が大きく減った場合は、雇用保険から給付があります。高年齢雇用継続給付と呼ばれています。

一般に、60歳の定年を迎えた高齢者が働き続ける場合、通常は大きく給与が下がりますよね。それに対して、給与の補助をしようというのが基本的な考え方です。

ちなみに、ハローワークのサイトによると、高年齢雇用継続給付の正確な定義は、次のようになっています。

○高年齢雇用継続給付とは・・・
高年齢雇用継続給付は、「高年齢雇用継続基本給付金」と基本手当を受給し、60歳以後再就職した場合に支払われる「高年齢再就職給付金」とに分かれますが、雇用保険の被保険者であった期間が5年以上ある60歳以上65歳未満の一般被保険者が、原則として60歳以降の賃金が60歳時点に比べて、75%未満に低下した状態で働き続ける場合に支給されます。
http://www.hellowork.go.jp/html/info_1_h3d.html

問題文と比較してみると一目瞭然ですが、賃金の低下の条件が「75%未満に低下」でなければなりません。ということで、問題文の説明は間違っています。

さらに補足しておきましょう

ちなみに60歳以降に、雇用保険の基本手当てを貰っているかどうかで扱いが違います。基本手当というのは、いわゆる失業保険の事ですね。

Aさんは一度会社を辞めてハローワークに行き、その後に雇用保険の基本手当てを貰っていたとしましょう。その後就職した場合は、「高年齢再就職給付金」を受給できます。

会社を辞めた後に基本手当てを貰っていない場合は、「高年齢雇用継続基本給付金」が受給できます。定年退職後にすぐに同じ会社に再雇用された場合や、ハローワークに行っても基本手当を貰う前に別の仕事が見つかったような場合ですね。

ちなみに、受給できる期間は「高年齢雇用継続基本給付金」の方が長いです。

給付は最大15%相当

それでは、どの程度の額が支給されるのでしょうか。ハローワークのサイトからチェックしてみましょう。

まず、60歳時点の賃金と比べて61%以下に低下した場合ですが、この場合は各月の賃金の15%相当が給付されます。賃金の低下が61%から75%までの場合は、低下率に応じて給付額が決まります。ということで、最大で賃金の15%が受け給付されるという理解をしておくと良さそうです。

ところで、賃金が下がっても給料が高い人っていますよね。例えば、60歳までは毎月200万円貰っていたのが、61歳以降は70万円に減るというようなケースもあるでしょう。こんな場合には給付はどうなるのでしょうか。

実はこんな場合は、給付はありません。各月の賃金により上限が決まっているのです。これを書いている時点だと、339,500円が上限です。また、この上限額は毎年8月1日に見直しがあります。

率直に言って、一般の人が制度の詳細までを覚えている必要は全くありません。「高年齢雇用継続給付」「高年齢再就職給付金」「高年齢雇用継続基本給付金」と似た名前があり、とても覚えきれませんよね。

ただ、60歳以降に給料が安くなった場合は、こういった給付があることは知っておいて損は無いでしょう。ライフプランに影響しますから。


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