有給取得の義務化なんて必要なのか?| もともと祝日が多いという事実を忘れていませんか?

最近は、有給休暇の取得を義務付けるという方向で話が進んでいるようです。国会でどうなるかにもよりますが、このまま行くと、年5日は有給休暇の消化を義務付けるルールが採用されそうです。1

でも、率直に言って、この議論には非常に違和感を感じます。確かに日本人は、有給の取得日数が少ないです。でも、仕事を休んでいる日数としては、決して少なくないはずなのです。

有給の取得日数が少ないのに、休みが少なくないというのは、ちょっと意外な感じがするかもしれません。でも、ちゃんと根拠がある事実なのです。

国民の祝日が多い

なぜこんなことがいえるかと言うと、日本は国民の祝日が異様に多いからです。例えばアメリカが10日フランスが9日なのに対して、日本は17日も祝日があります。ということは、仮に有給の消化日数が7日短くても、仕事をしない日の数は、他国と代わりがありません。

日本の有給の平均消化日数は10日なのだそうです。とすると、日本の国民の祝日と有給の平均消化日数を合計すると27日になります。実はこの数字は、28日のイタリア人と1日しか違わないのです。2

国民性を考えたら祝日で一斉に休むスタイルの方がいいのでは

協調性を重視する日本では、有給を取得するのが難しい傾向は確かにあるのでしょう。ですから、国民の祝日が多いという現状は、国民性にあったやり方では無いでしょうか。

ただ、それに加えて有給を義務化するというのは、ちょっと違和感を感じるわけです。それよりは、未消化の有給を企業が買い取るように義務付けるほうが、システムとしては機能しそうな気がします。


  1. 有給休暇5日消化義務 厚労省案、働き方改革促す
    中小の残業代、19年上げ
    2015/2/4 2:00日本経済新聞 電子版 []
  2. 実は日本人は休み過ぎ!?
    有給休暇消化の義務化は国力を損なう
    ダイヤモンド・オンライン 2015年2月10日 []

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