2015年の夏に全国の国家公務員を対象に、「ゆう活」という名称で朝型に勤務時間をずらす取り組みが行われていました。壮大な実験といっても良いでしょう。
それに関する結果がまとまったようで、新聞各社が記事にしています。具体的には、「全国の国家公務員から2万2000人を抽出した意識調査1 」というのが行われたそうです。
業務で改善が見られたようです
毎日新聞の記事によると、この調査は次のように総括できるようです。
「職場の意識変化を感じている」と評価する回答が53.1%を占めた半面、「業務で実際の変化(改善)があった」は40.7%にとどまった。
毎日新聞は「40.7%にとどまった」という書き方をしています。なんか、こんなふうに書くと、効果が小さかったような印象を与えますよね。行間から毎日新聞の安倍政権嫌いがにじみ出ている感じがします。
でも実際には、4割が改善を感じたら、かなり大きな効果があったと見るべきでしょう。
勤務時間を変えるだけなら、それほど大きなコストはかかりませんよね。それでこれだけの効果が実感できるのなら、大成功といってもいいのではないでしょうか。
勤務時間が伸びたケースも
とは言え、すべてがうまくいったというわけでもないようです。「超過勤務が前年度同期に比べて『同程度か増加した』」というケースも5機関であったようです。
もっとも、そのうちの1つは防衛省です。ちょうどこの時期は、安保関連法案の対応が忙しかった時期ですよね。この時期に前年より残業が減るなんて事は、まず考えにくいことです。
ということで、全体的にみると、かなりうまくいった実験といえそうです。細かい部分では色々問題は指摘されていますが、方向性としては継続・拡大していくことになるのでしょうね。
- <朝型勤務ゆう活>国家公務員調査「改善あった」40.7%
毎日新聞 2015年10月31日 [↩]
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