失業保険を貰っている期間にアルバイトをすると大きなペナルティがあるって本当?

もともとの給料が少なかった人だと、雇用保険の基本手当(以下、「失業保険」と呼びます)の給付の額も小さくなってしまいます。そんな人なら、失業保険の受給期間にアルバイトをしたくなっても不思議ではありません。

でも、失業保険を受給している期間にアルバイトをしても良いのでしょうか。仮にアルバイトできたとして、アルバイトをすると何かデメリットはあるのでしょうか。

アルバイトがバレて大変なペナルティを食らったなんて噂もありますよね。実際にどうなっているのか、確認してみましょう。

失業保険を貰っている期間にアルバイトがバレると、最悪3倍返し

失業保険を貰っている人のアルバイトがバレて大変なことになったという噂は、聞いたことがある人も多いでしょう。

実際、アルバイトがバレるとペナルティがあります。それ以降は給付が打ち切られるだけでなく、これまでの給付の3倍の額を払わないといけなくなるのです。これは何故かというと、受給期間にこっそりアルバイトをするのは、不正受給とみなされるからです。

ハローワークのサイトにも、不正受給がバレたら、はっきり3倍返しと書かれていますね。

こういった不正行為が行われた場合、その不正行為があった日以降の日について、基本手当等が一切支給されず、不正に受給した基本手当等の相当額(不正受給金額)の返還が命ぜられます。さらに、返還が命ぜられた不正受給金額とは別に、直接不正の行為により支給を受けた額の2倍に相当する額以下の金額の納付(いわゆる「3倍返し」)が命ぜられることとなります。

正確に言うと、必ず3倍返しになるというわけではありません。悪質とみなされる場合は、このくらい厳しい態度を取られることもあるということですね。

失業保険を貰っている期間にバイトをしてはいけないのは何故?

なんで失業保険を貰っている人がバイトをしてはいけないのかと、不思議に思う人もいるでしょう。でも、その理由はとても簡単です。

バイトをしているという事は、仕事があるという事ですよね。仕事があるのですから、当然ですが、失業保険はもらえなくなると考えられます。

つまり、アルバイトをしてはいけないのではなく、アルバイトをしているという事はすでに失業者ではないという事なのです。

厳密に言うと、アルバイトを少しでもしたら、それで則ダメという事ではありませんけどね。ベースにある考え方は、こういう事です。

そして、バイトをしていることを報告しないという事は、失業保険をだまし取っているとも取れますよね。そうであれば、ペナルティを厳しくするのは当然です。ですから、アルバイトの事実を黙っていると3倍返しとなるわけです。

実はアルバイトをしていることを報告すれば、大きな問題にはならない

上に書いたように、アルバイトをしているのなら失業者ではないというのが、基本的な考え方です。とは言え、失業保険の受給期間中に、アルバイトを全くしてはいけないという事ではありません。

実は、アルバイトをしたことを報告しさえすれば、原則的には問題は無いのです。ただ、アルバイトをしているという事は、仕事があるという事です。ですから、アルバイトしている時間が長すぎると、失業保険の給付を打ち切られることもあり得ます。

具体的に1週間に何時間までは大丈夫で、何時間以上はだめという明確な基準は無いようですね。世間で言われているのは、1週間20時間未満なら大丈夫とか、1週間に3日以内なら大丈夫という条件です。1週間に20時間というのは、雇用保険の被保険者になる条件からきているのかな。3日以内という話はどこから出ているのか分かりません。

まあ、時々バイトする程度なら失業保険の受給にも問題はありません。

アルバイトの報告をしても給付が先送りされるだけ

ところで、アルバイトをしたことをハローワークに報告すると、何かペナルティがあるのでしょうか。

実は、アルバイトをしても、それほど大きなデメリットはないのかもしれません。もちろん、失業保険が打ち切られない場合という条件は付きますけど。

というのも、アルバイトをしたとしても、もらえる失業保険の額はトータルでは基本的に変わらないからです。

失業保険というのは、1日の失業につき〇〇円という感じで給付があります。ということは、1日アルバイトをすると、その1日分の失業保険はもらえないことになります。

ただ、この日の分の失業保険がもらえないからと言って、失業保険の給付が減額されるわけでは無いのです。この日もらえなかった分は、繰り越しされるだけなのです。

例えば、90日の給付日数がある人が1日失業状態にあると、この日数が1日減るかわりに失業保険を1日分もらえます。給付日数が無くならない限り、失業状態にあれば給付があります。

仮に1日アルバイトをしても、この給付日数が減らないだけで終わりなのです。失業している状態が続けば、いずれこの1日分は受け取ることが出来ます。

もっとも、失業保険がもらえるのは離職した日から1年間と決まっています。この期間を過ぎて繰り越すことはできないのですけどね。

また、給付日数がゼロになる前に就職したら、この日の分の失業保険は結局もらえないんですけどね。


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