最初に失業保険をもらえるまでどの程度かかるのだろう| 自己都合で辞める場合はあてにしない事

サラリーマンが会社を辞めると、雇用保険の基本手当(いわゆる失業保険のこと。以下、「失業保険」と呼ぶ。)がもらえます。でも、この失業保険って、いったいいつごろ貰えるのでしょうか。失業してからしばらくもらえないとなると、経済的に厳しい人も多いはずですよね。ちょっと確認してみましょう。

自己都合か会社都合かで話がだいぶ違う

失業保険をもらう上で大事なのが、自己都合での辞職か否かです。転職など自分の都合で会社を辞める場合と、解雇や倒産などの会社の都合で辞める場合で、様々な点で対応がかなり異なるのです。

このページでは、失業保険を貰うまでにどの程度かかるかについて確認したいと思っています。そして、この時にも自己都合かどうかが問題になります。具体的に書くと、自己都合で辞めた場合は「給付制限期間」があるのです。

給付制限期間というのは、文字通りの意味で、失業保険の給付を制限する期間です。様々な理由で給付制限になり得るのですが、自己都合で辞めた場合はもその一つにあたります。給付制限期間が3か月となります。かなり長いですね。

さて、それを踏まえたうえで、失業保険をもらうまでの期間を考えてみましょう。

会社を辞めてから失業保険をもらうまで

会社を辞めてから失業保険をもらうまでには、かなりの期間がかかります。この期間を細分化すると、次のように書けるでしょう。

  1. 離職票が届くまでの期間:会社を辞めても、すぐに失業保険の受給手続きができるわけではありません。会社から離職票が送られてくるのを待たないといけないのです。会社の対応次第では、何か月も待たされるケースや、送られてこないケースもあるようです。通常は10日前後で送られてくるようですけどね。
  2. 待期期間:離職票を受け取ると、失業保険の受給手続きのために、ハローワークに行くことになります。そこから7日間が待期期間になります。待期期間というのは失業保険の手続きが済んでいるのに、失業保険の給付の対象にならない期間です。
  3. (給付制限期間):自己都合で仕事を辞めた場合は、3か月の給付制限期間があります。この期間は失業していても、失業保険の給付の対象になりません。
  4. 認定日までの期間:認定日というのは、失業していることを確認する日です。認定日は28日ごとに来て、前回の認定日までの状況を確認します。ただ、初回のみ21日で認定日が来ることもあるようです。
  5. 振込までの期間:失業保険の給付は振込によって行われます。ですから、認定から振込までの期間も考慮しておかないといけません。長めに見て1週間くらいでしょうか。

このように、失業保険をもらうのは、結構長い道のりが待っているわけです。

さらに細かく言うと、離職票が届いてからハローワークに行くまででの日数もかかりますけどね。まあ、そこは、本人の問題なので割愛しました。

会社の都合で離職した場合は2か月足らずでもらえそう

さて、この流れから分かるように、会社の都合で辞めた場合は、順調にいくと2か月足らずで最初の失業保険の給付がありそうです。具体的には、次のような感じです。

離職票が届くまで:7日間
待期期間:7日間
認定日までの期間:28日間
振込までの期間:7日間
合計:49時間

この中で、離職票が届くまでの時間が長くなる可能性はありますけどね。それでも2か月程度と想定しておけば良さそうです。

2か月というのは、意外と長い期間です。会社都合で仕事を辞めた場合でも、失業保険をもらうまでには意外と時間がかかることが分かります。多少なりとも貯蓄が無いと、生活が厳しくなりそうですね。

また、問題になりうるのが、会社から離職票が届くのが遅れるケースでしょうか。特に会社都合という事は、会社が倒産して失業というケースもあり得ますよね。そんな場合は、受給できるまでにかなり長い期間がかかる可能性もあるのです。

まあ、完全に会社の問題なので、コントロールしようがないんですけど。

自己都合で仕事を辞めた場合は5か月近くかかることに

自己都合の場合は、ここからさらに給付制限期間の3か月が余分にかかります。つまり、失業保険を貰えるようになるまでに5か月近くかかるという事です。これはちょっと長すぎますね。

しかも失業保険の額は、働いているときの給料よりも大幅に小さく成ります。5か月待った上にたいした額が受給できないのでは、これを待つ意味はあんまりなさそうです。

その意味では、さっさと再就職先を探す方が合理的でしょうね。もちろん、仕事が見つからなくて結果的に失業保険の世話になるという事なら、致し方ありませんけど。

でも、失業保険がもらえないのはもったいないなどと言う事は、考えない方がりこうな気がします。

給付制限期間をなくす技が無いわけではない

非常に長い給付制限期間ですが、この給付制限期間を短縮する方法が無いわけではありません。ちょっと裏技のような方法ですけど。

どんな方法かというと、「公共職業訓練」というのを受けるのです。公共職業訓練を受けると、給付制限期間がなかったという扱いになるのです。つまり、うまくすると、失業保険を貰うタイミングを約3か月分前倒しできるのです。

さらに期間の長い訓練を選ぶと、本来の受給期間よりも長い期間失業保険を貰う事も出来ます。つまり、失業保険の延長をすることも出来るわけです。つまり、働かなくてもお金がもらえる状態になるわけです。

もっとも、やりたくもない訓練を何か月もするくらいなら、とっとと新しい仕事を探す方が良いと思いますけどね。無意味な訓練なんて、はっきり言って苦痛でしょうから。

ですから、教育訓練は受講したい訓練がある場合に使う事をお勧めします。ぜひ受講したい訓練があるのなら、もちろん積極的に使うべき仕組みでしょう。


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