すき家の従業員が5月29日にストライキを行うという呼びかけが、ネットであったのだそうです。しかし実際には、ほとんど何も無かったようです。
ただ一件、62歳のアルバイトの男性が、所属する労働組合と一緒にストライキを行ったのだとか。この男性は、工場で調理を担当していたようですね。1
「?」で頭がいっぱいに
率直に言ってこのニュース、違和感だらけです。
そもそも、アルバイトが一人でストライキをして、何か効果があるのでしょうか。ストライキって、弱い立場の労働者が団結することで、始めて意味があることですよね。
一応、労組の人たちと一緒になって行ったようですが、すき家関連の労働者としては一人だけです。こんな状況で、労働条件が改善されるとも考えにくいのも事実です。
アルバイト一人の要求なんて、無視したらおしまいです。「これで納得いかなければ辞めてもらってもいいですよ」と言われるのが落ちでしょう。さすがに今回のストで解雇されることは無いでしょうけどね。
はしごを外されただけなんじゃないの?
もう一つ疑問に思うのが、この人がストライキを行った経緯です。
5月29日にストを行うと言う情報を入手して、ストライキを実行したんですよね。なのに、言いだしっぺはストライキを行わなかったわけです。
ということは、この男性ははしごを外されただけなんじゃないのでしょうか。そう考えると、空気を読み間違えて一人で暴走した哀れなおじさんのストライキという言い方も出来てしまいます。
繰り返しますが、ストライキというのは集団にならないと意味がありません。横の連携を取らなかった時点で、意味があるものだとは思えないのです。ただの自己主張ですからね。
そもそもストライキって、待遇の改善などを求めて、事前に通告した上で行うものですよね。その段階で自分が孤立しているって気づかなかったのかしら。
小さいメディアが取り上げただけでも意味があったのかなあ
結局このストライキは、大きなメディアには詳しくは取り上げられなかったようです。例えば朝日新聞だと、ネットで拡散したけど行われなかったという書き方をしています。
今回の男性の件は、リベラル系と思われる小さなメディアがいくつか取り上げていました。結果的にYahoo!ニュースでは大きく取り上げられたようなので、それなりの成果はあったのかもしれません。
ただ、やっぱりアルバイトは纏まれなかったという印象を与えたに過ぎない感じはします。
今回のストがきっかけになる可能性はあるかも
最初に紹介した記事によると、今回のストライキについては、色々な所で反響があると言うことです。もしそれが本当なら、次回はもっと大規模なストが行われることでしょう。
ただ、記事のスタンスが、デモについて好意的な感じは強いです。ということは、プラスの面を強調している感じがしないではありません。
まあ、実際にポジティブな反応があったかどうかは、2回目のストが行われるかどうかで分かるでしょう。
ネットで不買を訴える人も
ちなみに、Yahoo!ニュースのこの記事のコメント欄には、不買を訴えるコメントがいくつか見受けられました。でも、この件に関して不買運動って、おかしな話ですよね。
労働者が欲しいのは待遇の改善だったり、賃金のアップだったりです。客が減って売上が落ちたのでは、労働者にとってもマイナスなんですよね。
売上が減って倒産でもしようものなら、労働者は職を失ってしまいます。労働者にとっては、一番望ましくない事態のはずですよね。
多分、不買のコメントをしている人にとっては、ストライキなんてどうでもいいのでしょうね。悪名高いすき家を便乗して攻撃しただけなのでしょう。ストレス発散にね。
- 「すき家ストライキ」騒動の真相は? 千葉の労組「店舗ではなく工場で一人が決行」(弁護士ドットコム)2014年5月29日 [↩]
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